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コラム

歯を抜かない治療!根管治療が痛いのはなぜ?

重度の虫歯治療のために行われる、「根管治療」は、どうしても痛みが伴います。痛みはなぜ起こるのか、その痛みはいつまで続くのか、対処法にはどういったことが効果的かなど、解説します。

根管治療とは

根管治療は、重度の虫歯を治療する方法の一つです。根管治療の内容には、「歯髄保存療法(歯の神経を保存しつつ、虫歯の除去後に特殊なセメントで神経を保護)」「抜髄(歯の神経をとる)」「感染根管治療(感染した根管を治療する)」「外科的歯内療法(歯根端切除、意図的再手術など)」があります。

根管治療を行うことで、これまでには残せなかった歯を残せる可能性が格段に上がりました。

痛みの種類

では、根管治療で起こる「痛み」にはどのようなものがあるのでしょうか。

治療中

①歯の根っこの炎症や膿によるもの

虫歯による炎症が歯の根っこに広がり、そこから膿が出ている場合に痛みが生じます。膿を出す処置や痛み止めの処方によって対処することがほとんどです。

②薬剤の充填による痛み

洗浄や消毒などの工程のあと、菌が発生しないように根管に薬剤を詰めます。空間が残ってはいけないので、ある程度の熱をかけて詰めていきますが、その際に痛みが発生することがあります。ただし、この痛みは一時的なものです。

治療後

①治療の刺激による痛み

根管治療は、対象となる歯の神経を取り除きます。そのため、周りの神経が敏感になって刺激され、数日〜1週間程度の痛みが生じます。

②虫歯の再発・歯の破折

治療後、虫歯が再発したり歯が折れてしまうと痛みが生じます。治療後は歯が脆くなって折れやすくなっているため、注意が必要です。

痛みはいつまで続くのか

基本的には数日〜1週間程度ですが、治療の規模や患者様によって個人差はあります。ただし、1週間以上痛みが続いたり、1週間以内であっても痛みがどんどん強くなって眠れないなど、生活に支障が出る場合にはすぐに相談・受診するようにしましょう。

痛みへの対処法

痛みへの対処法は、次のことが基本となります。

①痛み止めの処方

痛みを完全に無くすことは不可能に近いため、痛み止めを処方します。基本的には早めに服薬しておくことで、生活への影響を押さえることができます。患者さんによっては我慢する方もおられますが、あまり我慢せずに適度に活用しましょう。

②血行が促されるような行為

治療後は、血行が良くなるような行為は控えましょう。具体的には次のとおりです。

・激しい運動

・入浴やサウナ(シャワーはOK)

・飲酒

など

特に、痛みのある期間(術後数日から数週間)は避けてください。

根管治療は中断しない

根管治療は、実はとても難しいものであり治療が長引いてしまいます。そのため、患者さんの中には治療途中で来院されなくなり、治療そのものが中断してしまうことがあります。ですが、中断は悪化の原因となり抜歯の可能性が高まるため、最後まで通院することを意識することが大切です。

カウンセリングなどを行う段階で、自分の考えをしっかり話した上で医師の話を聞き、治療期間や疑問などを解消した状態で治療に臨むと中断してしまう確率も減ります。少し根気は必要ですが、頑張る価値は絶対にありますので諦めずにがんばりましょう。

虫歯治療の最良手段として

重度の虫歯になってしまった人は、「抜く」という選択肢しかありませんでした。しかし、根管治療が行える医師であれば歯を残すことが期待できます。長い間放置してしまったり、治療に行けず重症化してしまった方でも、まずは相談してみてはいかがでしょうか。

一度失った歯は戻りません。できるだけ削らず、残す方法を考えてみましょう。

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