コラム
歯周病予防のための歯磨きのポイント!適切なブラッシング方法とは?
歯周病を予防するには、歯垢(プラーク)を減らすプラークコントロールが必要です。
プラークコントロールには自宅でのセルフケアと、歯科医院でのプロフェッショナルケアがあり、どちらも大切です。
いくら歯科医院で歯垢を除去しても、自宅でしっかり歯磨きをしなければ歯周病は予防できないのです。
それでは、正しいブラッシングの方法や、歯ブラシの選び方のポイントなどをお伝えしていきます。
正しい歯磨きの方法は?
歯磨きの回数に関して
重要なことは、磨く回数ではありません。歯周病予防のための歯磨きは、歯垢を落とすことが大切です。
いくら回数を多くしても、磨き残しが多くては意味がないのです。歯磨きが苦手な方や、歯垢が貯まりやすい方は、1日1回でも良いので、1本1本の歯を丁寧に歯磨きするようにしましょう。
歯磨きをするタイミング
歯周病菌は口の中に残った食べかすをエサにして増えていくので、食後の歯磨きが良いでしょう。
ただ、実は食後にすぐ歯磨きをするより、食後30分から1時間後が良いとされています。その理由は、食後はお口の中が酸性に傾いているため、その状態で歯を磨くと歯が削れやすいためです。
また、寝ている間は唾液の分泌が減少し、歯周病になりやすい状態です。就寝前は丁寧に歯磨きをするようにしましょう。
正しい歯磨きの仕方
正しい歯磨きの仕方を順番に見ていきましょう。
1. 歯の表面を磨くとき
歯の表面は、歯ブラシを歯に対して直角に当てて小刻みに動かして磨きます。
2. 歯と歯の間を磨くとき
歯と歯の間は、歯ブラシを横にして磨き続けるだけではなく、縦に動かすことで磨き残しが少なくなります。
歯と歯の間は磨きにくい部分ですから、デンタルフロスや歯間ブラシなどを併用すると良いでしょう。
3. 歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)を磨くとき
歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)に対して歯ブラシを斜め45度にして、毛先を軽く入り込ませるように磨きます。
丁寧に優しく磨くことがポイントです。力が強すぎると歯ぐきが下がる原因となってしまうので注意が必要です。
歯ブラシ選びのポイントを見ていきましょう
歯ブラシのヘッド
歯ブラシのヘッドは大きいと早く磨けますが、歯ブラシが届きにくい部分が増えるために磨き残しが多くなります。
お口の中をすみずみまで磨くためには、小さいヘッドの歯ブラシがおすすめです。
歯ブラシの持ち手
歯ブラシの柄の部分は実際に持ったときに余計な力が入らずに、手にフィットする物を選ぶことで、力をかけずに歯磨きができます。
歯ブラシの毛先
歯ブラシの毛先が平らなものは効率よく歯磨きが出来ます。歯並びが悪い方は、ブラシが届きにくい部分が多いので、毛先が細くなっているタイプをおすすめします。
歯ブラシの硬さ
歯ブラシの毛の硬さには、「硬め」「ふつう」「やわらかめ」があります。特に歯や歯ぐきに問題がなければ「ふつう」を選びましょう。
歯ぐきに炎症が起きている場合は「やわらかめ」を選ぶと歯ぐきへの刺激をやわらげることが出来ます。
次に、歯磨きの補助器具について見ていきましょう
歯間ブラシ
歯間ブラシとは、針金の両側に毛がたくさんついている小さいブラシのことです。歯と歯の間が大きくあいている場合に使用します。
歯間ブラシは歯と歯の間に入れて、歯の両面の汚れを落とすように往復させて磨きます。
自分に合ったサイズを歯科医師・歯科衛生士に選んでもらうようにしましょう。
デンタルフロス・糸ようじ
デンタルフロスと糸ようじは歯と歯の間を磨くための糸です。デンタルフロスは30cm程度の長さに切って、両手の中指に巻きつけます。
人差し指と親指でつまみ、2cmから3cmの張りを作って、歯と歯の隙間に入れて上下に動かして磨きます。
糸ようじは持ち手がついているので、歯と歯の間に入れて上下に動かして磨きます。
タフトブラシ
タフトブラシは毛束が少ない小さな歯ブラシです。奥歯や歯と歯が重なった部分などの歯並びが悪くて磨き残しが出来やすい箇所を、小回りを利かせて磨くことが出来ます。
当院では、わかりやすく丁寧に、正しい歯磨きの指導をいたしております。